ヨネヤでは、一級眼鏡作製技能士が責任を持って、視力で悩む方々のお力になることを第一に考える、メガネづくりをしています。

ヨネヤ
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ヨネヤの枠入れ加工

レンズの枠入れ加工は、一部を除き、自店の加工機で行います。最近の加工機はデータ入力とセッティングが正確で、オートモードに設定すれば、大きな失敗がないようにできています。とはいえ、熟練の技術者でもビギナーでも同じ仕上がりになるわけではありません。オートモードしか知らない、では機械をを使いこなす事にはなりません。屈折検査の技術をPRする記事や広告は見かけますが、枠入れ加工については少ないように思います。



レンズの仕上がりサイズ

通常のフルリムフレームの場合、レンズをフレームの玉型に合わせて「ヤゲン」という山をたててちょうど良いサイズに仕上げ、枠入れ(フレームに収める)します。

レンズの材質やカーブ、フレームの材質や玉型により、仕上がりサイズにはバラツキが生じます。ちょうど良いサイズかどうかは機械には判断できません。仕上がったレンズを枠入れしてみないとわからないからです。


仕上がりサイズが大きすぎるとレンズを締め付けすぎるので余分な「ひずみ」が発生します。その結果、ガラスレンズなら割れやすく、プラスチックレンズなら「ゆがみ」「コート剥げ」の原因にもなります。


当店では「ひずみ計」という専用の機器でレンズの締め付け具合いをチェックしながら加工します。一回でOKの場合もあれば、仕上削りを数回行うこともあります。手作業で削り微調整することもあります。


ひずみ計と手擦り加工機

左が手擦り加工機 右がひずみ計



ちょうど良いサイズで枠入れ加工されているかどうか、お客様が見た目で判断するのは困難です。お店の技術を信用するしかありません。


レンズとフレームのカーブを合わせる

レンズ(ヤゲン)とフレーム(リム)のカーブが異なると、やはりレンズに余分な負荷がかかり「ひずみ」の原因になりますので、出来るだけ同じになるようにします。レンズカーブを指定して発注したり、リムのカーブを調整します。また、レンズカーブをデモレンズに近いカーブで作製すると、フレームを試着したときのイメージをなるべく損なわない効果もあります。

レンズをすっきり見せるように加工します

レンズの縁厚は耳側だけでなく下方も気になることがあります。 機械まかせのオート加工では不可能な「プロの技」で、同じ厚さでも見た目をなるべくすっきりさせたいものです。

屈折率1.50のプラスチックレンズ 左右とも S-2.00 C-1.00 AX180
光学中心は左右とも幾何学中心より4mmイン、3mmアップ

オート加工

ひと工夫した加工

 

さほど強い度ではないマイナスレンズ(凹レンズ)ですが、向かって右側の方が、レンズ下方の白い反射が少ないのがおわかりいただけると思います。

白い反射が顕著な他店製のメガネ

上手な加工

R S+3.25 C-2.00 AX26 PD32mm
L S+3.50 C-1.00 AX160 PD32mm


薄型非球面レンズのようですが、耳側の縁厚がおよそ2.5mmもあります。この乱視度数なら外径指定でOKなのに、それすらしていないようです。そしてレンズ全周にわたって厚みによる白い反射が出ています(フレームの反射ではありません)。機械まかせで加工した典型とも言ってよいケースです。




当店にて白い反射を抑える加工をしました

上手な加工

R S+2.50 C-2.25 AX30 PD28mm
L S+2.50 C-0.75 AX130 PD29mm

使用レンズは屈折率1.60の非球面設計。レンズ下部の白い反射が少なくなりました。度数が弱くなり、外径指定をして縁厚も薄くなりましたので、見た目が良くなるのは当然なのですが、レンズ下方の白い反射が少ないと、見た目がすっきりすることがおわかりいただけると思います。



加工機を新しくしました

さらに精度の良い仕上がりを目指し、加工機を新しくしました。今までの加工機に比べ、リムとレンズのカーブが、より正確に、わかりやすく表示され、ヤゲンのカーブや前後の位置の設定がしやすくなりました。


新しい加工機
納入にあたり、メーカーの説明では「オートモードでほとんど大丈夫」ということでしたが、今まで通りマニュアルモードをメインに、すっきり、きれいな仕上がりのメガネを調製しようと思います。



メガネが出来上がるまでにはお時間をいただくことになりますが、当日のお渡しが可能な場合もあれば翌日または翌々日になることもあります。特注品は一部を除き5日~7日ほどかかります。遠近両用やサイズ指定など、特注になるケースが少なくないですから、ご予定がある場合は余裕を持ってご注文ください。
屈折検査レンズの枠入れ加工、フレームの掛け具合を調整するフィッティングなど、メガネを調製するための知識や技術は何年たっても工夫することや教わることが多く「メガネ」というのは本当に奥が深い、と痛感します。それだけにやりがいがあります。